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【最新2024年改正点追記】改正した登録販売者の管理者要件を登販15年の経験者が完全ガイド

管理者要件の改正は、店舗管理者を目指す登録販売者にとって大きな節目となりました。本記事では、管理者要件の改正内容を15年の業界経験を持つ登録販売者がわかりやすく解説します。今回改正された実務経験年数の要件緩和、新設された追加的研修プログラム、そしてそれが個々のキャリアや業界全体に与える影響まで、一つ一つのポイントをお伝えします。管理者要件のを理解することは、登録販売者のキャリアを重ねる上で大変な有益な情報となります。ぜひ最後までご覧ください。

当サイトの管理人siroは、登録販売者として15年間の経験があり、店舗管理者・医薬品ECサイトを運営を行っています。2024年登販試験対策や登録販売者についてしっかりと解説します。

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2023年の管理者要件改正概要

2023年4月1日、登録販売者の管理者要件に関する改正が施行されました。この改正は、登録販売者として店舗管理者を目指す多くの方々にとって、大きな影響を与えるものです。具体的には、管理者になるための実務経験年数が緩和され、新たな研修の受講が必須となるなど、条件が変更されています。ここでは、改正の背景、主な変更点、改正が目指す目的について詳しく解説していきます。

改正の背景

近年、ドラッグストアや薬局の数は増加傾向にあり、それに伴い店舗管理者の需要も高まっています。しかし、従来の管理者要件は多くの登録販売者がキャリアアップを果たすことをが難しい場合もありました。時間的にみると、実務経験が2年以上必要という要件は、多くの人材が管理者として認定される機会を制限しているとの声が業界内外から上がっていました。これに対応する形で、より多くの登録販売者が管理者として活躍できるように要件が見直されました。

主な変更点

実務経験年数の緩和

従来の「2年以上の実務経験」が必要だった条件が、「1年以上の実務経験」へと緩和されました。これにより、1年以上の実務経験があれば、管理者としての資格を得られるようになります。

追加的な研修の導入

新たに「追加的研修」が要件に加えられました。これは、店舗や区域の管理だけでなく、法令遵守を含めた幅広い知識を身につけるためのものです。研修は合計6時間以上を要し、具体的な内容にはガバナンス、コンプライアンス、ケーススタディなどが含まれます。

改正が目指す目的

この改正の最大の目的は、質の高い登録販売者をより効率的に管理者として育成することにあります。実務経験年数の緩和と新たな研修の導入は、人材が早期にキャリアアップを図れるようにするために設けられました。

改正された管理者要件の詳細解説

2023年の管理者要件改正により、登録販売者が管理者として認定されるための基準が変更されました。具体的にどのような要件が追加され、実務経験年数の緩和がどのような意味を持つのかを詳しく解説します。

新規追加された研修

改正省令により導入された「追加的研修」は、登録販売者が店舗管理者として必要とされる知識とスキルをさらに深めることを目的としています。この研修には以下の三つの主要な部分が含まれています。

  • ガバナンスと法令遵守に関する基礎知識
    登録販売者が管理者として適切な判断を下せるよう、法規制や業界のガイドラインについての詳細な講義が行われます。
  • コミュニケーションスキルの向上
    実際の販売現場で遭遇する可能性のある様々なシナリオに対応するためのコミュニケーション技術を養います。クレーム対応やチームマネジメントに必要な対話の技術が練習されます。
  • ケーススタディによる実践的学習
    現場で起こり得る具体的な問題に対する模擬対応を通じて、理論と実践の橋渡しを行います。この部分では、受講者がアクティブに参加し、問題解決能力を高めることが求められます。

実務経験年数の変更

従来の要件では、管理者として認定されるためには過去5年間で2年以上の実務経験が必要でしたが、改正後は「1年以上の実務経験」で管理者要件を得ることができます。

従来の要件「2年1920時間」

  • 過去5年間のうち、薬局・ドラックストア等での実務経験が通算して2年以上あり、かつ累計で1920時間以上ある場合。(こちらの要件も従来通り認められる。)
  • 計算例:
    • 例1: 月80時間勤務 × 24カ月 = 1920時間
      • 月に80時間勤務している場合、24ヶ月(2年)勤務すれば1920時間に達します。
    • 例2: 月32時間勤務 × 60カ月 = 1920時間
      • 月に32時間勤務している場合、60カ月(5年)で1920時間になります。

「2年1920時間」の時間配分シミュレーション

月間労働時間必要な月数総労働時間
80時間24ヶ月1920時間
32時間60ヶ月1920時間

新規の要件「1年1920時間」

  • 過去5年間のうち、実務経験が通算して1年以上あり、かつ累計で1920時間以上あり、継続的研修(外部研修)と追加的研修を受講していること。ただし、過去に店舗管理者としての業務経験があれば継続的研修(外部研修)と追加的研修を受講の必要なし
  • 計算例:
    • 例1: 月160時間勤務 × 12カ月 = 1920時間
      • 月に160時間勤務している場合、12ヶ月(1年)で1920時間に達します。
    • 例2: 月120時間勤務 × 16カ月 = 1920時間
      • 月に120時間勤務している場合、16ヶ月で1920時間になります。

図表2: 「1年1920時間」の時間配分シミュレーション

月間労働時間必要な月数総労働時間
160時間12ヶ月1920時間
120時間16ヶ月1920時間

変更の意味

  • 管理者の拡大
    管理者としてのキャリアを早期に開始できるため、より多くの登録販売者が管理職への道を歩み始めることができます。
  • キャリアの多様化
    短期間で管理者資格を取得できることで、様々な背景を持つ登録販売者が新しい職務に挑戦しやすくなります。
  • 業務の効率化
    実務経験の要件が緩和されることで、店舗や企業は必要な人材をより柔軟に配置できるようになり、運営の効率が向上します。

改正された管理者要件は、登録販売者個々のキャリアはもちろん、関連する業界全体の質を維持するために重要なステップです。

追加的研修についての情報

管理者要件改正では、新たに追加的研修が導入されました。この研修は、登録販売者が管理者として必要な専門知識と実践技術を身につけるための重要なプログラムです。ここでは、研修の目的、具体的な内容、受講方法、そして受講者にとってのメリットを詳細に解説します。

研修の目的

追加的研修の主な目的は、登録販売者が管理者としての職務を効果的に遂行できるようにすることです。具体的には、法令遵守、店舗管理、リスク管理といった分野での知識を深めることが挙げられます。この研修を通じて、受講者は次のような能力を身につけることが期待されています。

  • 法規制の遵守と適用の理解
  • 効果的なコミュニケーションと対人スキルの向上
  • 緊急事態に対する適切な対応能力の養成

研修の内容

追加的研修は、以下の三つのセグメントに分かれています

  1. ガバナンス、法規、コンプライアンス等の基本的知識に関する講義
    • 店舗・区域管理において求められるガバナンス、法令遵守の具体的内容と対応
  2. 販売現場、店舗等の管理に即したコミュニケーションに関する演習
    • アクシデント・クレームへの対応や、店舗・区域マネジメントに関する演習
  3. ①および②を踏まえた、店舗管理者等に求められる対応についてのケーススタディ
    • ①および②を踏まえて、管理者に求められる医薬品の販売マネジメント(例:店舗・区域の管理、不適切な医薬品使用への管理者としての対応、店舗販売業者等への意見申述が必要な事例等)に具体的に対応するレポート作成および検討による、受講者参加型の能動的学習

受講方法

追加的研修は、対面またはオンラインのいずれかの形式で提供されます。オンライン研修の場合、ライブ配信を利用して双方向のやり取りが可能なセッションが設けられ、より実践的な学びの環境が整備されています。研修は全体として6時間以上を要し、厚生労働大臣に届出を行った認定研修機関によって実施されます。

※追記:2024年の改正でこれまではオンラインで研修を行う場合、研修実施側と受講側がリアルタイムかつ双方向でのやりとりができなければならないとされてきたが、研修の一部を当該方法によらない遠隔講座、オンラインで研修等で実施することを可能となった。

管理者要件の緩和が及ぼす影響

管理者要件の緩和は、登録販売者個々のキャリアだけでなく、ドラッグストア業界全体にも影響を与えることが予測されます。

登録販売者としての影響

改正された管理者要件は、登録販売者にとって以下のような直接的な利益をもたらします。

  • キャリアアップの機会の増加
    管理者要件の緩和により、より多くの登録販売者が短期間で管理者としての資格を得ることが可能になります。これによって、キャリアの発展が加速し、より多くの責任あるポジションへと進むチャンスが増えるでしょう。
  • 収入の向上
    管理者としての職務は通常、高い報酬を伴います。管理者に昇格することで、給与や資格手当が増加し、経済的な利益も大きくなります。
  • 職場での地位向上
    管理者クラスになることで、職場内での発言力が増し、業務運営においてより影響力を持つことができるようになります。また、チームや店舗の指導者としての役割を果たすことが期待されます。

ドラッグストア業界への影響

業界全体として見た場合、管理者要件の緩和は以下のような影響を及ぼす可能性があります。

  • 人手不足の解消に役立つ
    登録販売者が管理者として活動できるようになることで、人手不足が問題となっている地域や時間帯でのスタッフ配置がしやすくなります。これは、顧客サービスの向上に直結し、消費者の満足度を高めます。
  • 業界の競争力強化
    管理者としてより専門知識を持った人材が増えることで、業界全体のサービス品質が向上します。これにより、ドラッグストア業界は他の小売業界との競争において有利な位置を確保できるようになります。
  • 新規店舗の開設促進
    管理者を容易に確保できるようになることで、新たな店舗を開設するハードルが低くなります。これは、業界の拡大と地域経済への貢献にも繋がるでしょう。

管理者要件の緩和は、登録販売者にとってはキャリアのステップアップ、業界にとってはサービスの質の向上と競争力の強化という形で、多くのポジティブな影響をもたらします。これらの変更が持続的な効果を発揮するためには、継続的な教育と質の高い研修の提供が重要です。

管理者要件の手続き

管理者要件改正により、登録販売者が管理者になるためのプロセスはよりアクセスしやすくなりましたが、それでも一定の手続きを踏む必要があります。ここでは、管理者要件を満たすための具体的な手続きの流れを解説します。

手続きの流れ

  1. 実務経験証明の取得
    勤務している企業から実務経験を証明する書類を取得します。この証明書は、管理者資格を申請する際に必要となる重要な書類です。
  2. 研修修了証の取得
    追加的研修を完了した際には、研修機関から修了証を発行してもらいます。この修了証も管理者としての資格を得るためには欠かせないものです。
  3. 管理者申請
    必要な実務経験と研修修了証を添えて、管理者の申請を行います。この申請は通常、保健所や各都道府県の薬務課など地方自治体に提出することになります。

管理者要件の緩和は登録販売者にとって大きなチャンスですが、その機会を最大限に活用するためには、準備と正確な手続きが不可欠です。

まとめ

登録販売者の管理者要件改正は、業界にとっても個々のキャリアにとっても重要な節目です。今回の改正では、実務経験年数の要件が「2年以上」から「1年以上」へと緩和され、新たに追加的研修が必須化されました。この変更により、より多くの登録販売者が管理者としてのキャリアを早期にスタートできるようになり、業界全体の人材不足解消やサービス品質の向上が期待されます

まず、実務経験年数の緩和は、キャリアアップを目指す登録販売者にとって大きなチャンスです。これにより、販売者がより速やかに管理職への道を歩み始めることが可能となり、その結果として収入の向上や職場での発言の機会が増えるなどの利点が生まれます

次に、追加的研修は、管理者として必要な法令遵守や店舗管理、リスク管理の知識を深めることを目的としています。研修内容は、ガバナンスやコンプライアンス、実践的なケーススタディが含まれ、これにより実務での即戦力としての能力が高まります。特に、法規制の理解や効果的なコミュニケーションスキルの向上は、店舗運営において重要な要素です。

この改正による影響は、個々の登録販売者だけでなく、ドラッグストア業界全体に及びます。管理者としての資格が容易になることで、新規店舗の開設が促進され、地域における健康サービスの提供が拡大する可能性があります。さらに、質の高い研修が普及することで、業界全体のサービス水準が向上し、消費者の満足度が高まると考えられます。

しかし、これらの機会を最大限に活かすためには、登録販売者自身が積極的に情報を得て、適切な準備と手続きを進めることが不可欠です。改正された管理者要件を理解し、必要な研修を受けることで、確実にキャリアアップの道を築くことができるでしょう。

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【追記】2024年の改正点

2023年の管理者要件改正に続き、2024年にはさらに改正が行われました。注目すべきは、オンライン研修の形式に関する変更です。これまで、オンラインでの研修は双方向でのリアルタイムの交流が必須であったが、新たな改正により、一部緩和されました。

研修実施方法の多様化

2024年の改正点は、オンライン研修において研修実施側と受講側が必ずしもリアルタイムで双方向の交流を行う必要がなくなるというものです。これにより、双方向でのやりとりがない研修も部分的に認められるようになり、より柔軟な学習スケジュールが可能となります。

2024年の改正は、管理者としての要件をより多くの登録販売者が効率的に、かつ経済的に得ることが可能になり、業界全体の生産性の向上が期待されます。

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